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“散骨(海洋葬)”の賛否について

故人の供養の方法については、“墓地・墓石” “納骨堂” “合祀墓(ごうしぼ)による永代供養”の他にも“散骨”があります。

“散骨”も様々で、「海洋葬」「自然葬(樹木葬)」「宇宙葬」などの方法があります。

ここで話題となったのが“散骨”の中の「海洋葬」です。

残念ながら、海洋葬に対するルールやマナーをご存知無い方も多く、どこの海でもいいから「ご遺骨を海にまく」ことが「海洋葬」だと勘違いしている方も多くいます。また、それらのルールやマナーを守らない会社もあると聞きます。

日本における「海洋葬」において法律が規定されていないことも要因だと思いますが、では、法律で規定がないからどこの海に撒いても良いのか…。というモラルの問題になります。

先日、ある終活フェアに参加した時のことです。

来場されていた奥様同士の会話で…

A「うちの人は海釣りが好きだったからいつもの堤防から撒いてくれって言うの。何だか何処でも良いって感じで私は嫌だわ」

B「まぁ海ならどこもつながっているから良いんじゃない」

A「でも、あんな汚い海に撒きたくないし」

B「じゃぁ、撒くのやめたら…」

とても簡単な会話でしたが、なぜかとても恐ろしさを感じる内容でした。

良く聞くのは、「海が好きだった」「釣りが好きだった」「ダイビングが趣味だった」…などいろいろな理由で海に撒いて欲しいという方が増えてきました。

南国 夕日01ヨコ
南国バリの夕日ですが、こんな風景の場所で海洋葬なんてス・テ・キですね~。

 

 

ここでタイトルの「海洋葬の賛否」という点で考えましょう。

海洋葬が良くないとか否定している訳では全くないんです。逆に「正しい海洋葬」はお薦めしたいし、過去にもクルーザーに乗って同席させていただいたこともありました。

ただ、全てのご遺骨を撒いてしまう事によって、身近で手を合わせる対象が無くなってしまうことに疑問を感じる点です。

海は全てにつながっています。でもだからといってどの海でもいいから手を合わせれば良いのかという気持ちの問題につながってしまうのです。

ですから、私は「海洋葬される場合には、すべてのご遺骨を撒くのではなく、一部のご遺骨、例えば「お舎利さん(のどぼとけ…本当は第2頚椎のこと)」などは残しておいて、手元供養として手を合わせる対象とされることをお勧めしています。

「海洋葬」をお考えの方、賛否に関わらず、手を合わせる故人への気持ちを今一度良~くお考えいただくと良いのではないでしょうか?

END

 

 


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